MusignyBlancがつれづれなるままに書きなぐる備忘録


by MusignyBlanc
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MusignyBlancの嗜好(思考)の変遷         天文からワインまで その1

このブログでは、これまで飲んできたワインや飲んでみたいワインなど、ワインの話題が最も多くなっています。やはり、仕事を別にすれば(別にしなくても?)、MusignyBlancにとっての現在の一番の関心事は「ワイン」ということになるからでしょう。

なぜワインにこれほど関心があるのか?。

それは、ワインの香りや味わい、といった実質的な美味しさもさることながら、その優れたワインを生み出す天候・土地・人、すなわち「天地人」にドラマがあるからにほかなりません。とりわけ、MusingyBlancはその中でも「人」に関心があります。

しかしながら、これって高校生くらいまでの自分を振り返ってみると、ちょっと不思議な気もします。中学・高校時代は、「天文ヲタク」だったと以前書いたこともありますが、その当時はおおよそ「人の成せる業」には関心がありませんでしたから。。。

そこで、ちょっと過去を振り返ってみて、自分の考え方・嗜好がどのように変わってきたのか、整理してみようかと思います。

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上にも書きましたが、かつては天文オタクでした。

望遠鏡で、数十、数百光年先の星々、あるいは数百万年光年むこうにある星雲をいつも眺めていたのですが、そうするとどうしても、自分を含めた人間という存在のちっぽけさを、痛感させられます。

例えば有名なアンドロメダ星雲を眺めていると

「あ〜、今見ている光は200万円前にあちらを出たものなんだなあ。そのくらい過去を見ているのか。。。。あのような島宇宙は、それこそ無数にこの宇宙に散らばっている。この広大無辺な宇宙の中で、たまたま銀河系という一つの島宇宙の中の、1000億個の恒星系の中の一つである太陽系の、8つの惑星のうちの一つである地球の上に生まれただけの人間は、なんと矮小な存在なんだろうか!」

と思ってしまうわけです。

そうすると、その矮小な人間が織りなす、芸術、歴史、経済、文学、政治、などはやはり取る足らないものであると感じてしまう。それに対して、物理、天文、化学などの諸法則は人間がいようがいまいが存在しているものだから、より「普遍的」であり、一段高いところにあるものだ、という偏見を持っていたような気がします。(この理屈は、私は今となっては完全に否定していますが、それについてはいずれ述べると思います。)

それで、高校時代は理系的なものは好きでしたが、およそ文系的なものには関心がありませんでした。。。(少し不思議なのは、クラッシックを中心に音楽は好きでしたし、人間の作り上げたものであるはずの数学も大好きではあったんですよね。ただ当時は、数学が「人間が創り上げたもの」とは考えていなかったような気がします。)


そんな高校時代を過ごしたMusignyBlancも大学生になります。
そして大学二年の夏休み。当時はそれなりにフランス語を学んでいましたし(今ではすっかり忘れてしまいましたが)、今でもテレビに出てくる玉村豊男氏の「パリ旅の雑学ノート」というエッセイを読んでパリに対する淡いあこがれのようなものを抱いていたこともあって(←ここは文系的なものに関心が無い、というのと矛盾はありますね・苦笑)、パリに2、3週間滞在しました。

折角訪れたのですから、名所も巡りました。ルーヴル美術館などにも行きましたが、時間に余裕があったので、その他いろいろな美術館・博物館を訪れました。

そのうちの一つに、「印象派美術館」というのがあったのです。その美術館はもう今は無くなってしまいました。ルーヴル美術館の敷地内には、現在でもオランジェリー美術館という、モネの睡蓮が8の字型に飾られた有名な美術館があるのですが、そこと対称な位置にあった美術館です。この美術館には、19世紀末から20世紀初めにかけてのモネ、マネ、ルノワールなどの印象派の絵画が集められていました。小さいけれども、本当に優れた作品が飾られていましたが、今ではそのほとんどはオルセー美術館へと移されています。(私が訪れた時には、まだオルセー美術館ができてはいませんでした。)

当時私は、上記の理由で芸術や絵画にはほとんど興味がありませんでした。でも、折角有名なパリにいるのだから、とりあえず記念に訪れてみよう、という軽いノリで行ったのだと思います。実際に、この前日にはルーヴル美術館に行きましたが、さほど感銘を受けることはなかったと記憶しています。

ところが。。。
やはり「本物」の持つ力は凄かったのでしょう。写真集をいろいろ見たことはあっても何にも感じるところはなかったMusignyBlancですが、その建物に入った瞬間からただならぬ気配を感じていました。。。そして、目の前を通り過ぎる絵、通り過ぎる絵が、いちいちこちらに何かを訴えてくるような気がする。。。ただ歩いているだけなのに、何故かドキドキする、という不思議な感覚に襲われました。

そうやって、しばらく歩いて行くと目の前に一枚の絵が現れます。大きさとしては、幅70cm、縦1mくらいですから中くらいのサイズだと思うのですが、迫力満点でした。。。。道に、馬車か車かなにかが走っているというような絵だったのですが、詳細は良く覚えていません。ですが、灰色の背景に赤かオレンジの原色系の色で乗り物がダイナミックに描いてある。。。。非常に惹き付けられる絵でした。

後からわかったのですが、その絵はヴラマンクという画家(彼は印象派というよりも野獣派・フォーヴィズムに分類されていますが)の絵だったのです。この絵を見たことによって、これ以降の自分の絵画の見方が変わった気がしています。絵の中にのめり込んで見る、というか、絵の中に、自分にとっての内的感動を見つける、ようになっていった気がします。。。

その印象派美術館の中でも、この絵の前を通過して以降からは、次々と色々な絵に感動している自分に気がつきました。。。もっとも印象的だったのは、モネの「日傘をさす女」でしたね。この絵は世界に数枚あるのですが、印象派美術館には、左および右を向いている二枚の絵が並んでおいてありました(今ではオルセー美術館に移されています。)この絵には、その迫力と、明るさとに圧倒されたのを覚えています。

結果的に、この後数年はモネにハマることになったのですが。。。。




『宇宙の中で矮小な存在の人間による業』である絵画に感動してしまうなんて、MusignyBlancはどうしちゃったんでしょうか?

この疑問というか矛盾について、自分の心の中でどう折り合いをつけていったか。。。。。

そこにも、『理屈』があるにはあったのです。屁理屈に過ぎませんでしたが。。。




それを書き出すとキリがありません。
まだまだワインに辿り着くには時間がかかりそうです。。。。
そのあたりはまた、いつか書かせて頂きます。。。
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by MusignyBlanc | 2009-06-09 01:21 | 自己紹介